24節気72候のお話 「啓蟄」「春分」編

いよいよ3月も終わりです。本格的な春の到来、日増しに強くなる日差しを感じます。全国的に桜の開花が進み、今週末にはお花見のピークを迎えるところも多いのではないでしょうか。一年で最もウキウキする時期ですね。一方で、学校や職場での送別や転居など、現代では生活の変化が多く、心と体がアンバランスで不安定な状態にもなりやすい季節です。そんな時には立ち止まって深呼吸を。昔からの日本人の知恵や感性に、はっとさせられることも少なくありません。

このページでは、そんな季節の移り変わりと日本の風土、暮らしなどについて「24節気72候」という暦日に着目してご紹介しています。

ところで春分といえば「春分の日」。3月21日は祝日でした。秋分と同様に昼と夜の長さが同じになる日「春分の日」「秋分の日」を中日として、その前後3日を「お彼岸」と言います。この「お彼岸」のいわれについて、正確に説明できる日本人は意外に少ないようです。みなさんはいかがでしょうか?

まず、「お彼岸」は「雑節」と呼ばれる特別な暦日に含まれます。「雑節(ざっせつ)」とは、24節気や5節句などの暦日の他に、季節の移り変わりをより的確につかむために設けられた特別な暦日のことです。(ほかに節分、半夏生、土用など全部で9つあります。)

仏教では私たちの住む世界をこちらの岸(此岸:しがん)、三途の川を挟んでご先祖の住む世界をあちらの岸(彼岸:ひがん)、と考えます。極楽浄土は西の方にあるとされているため、太陽が真西に沈む春分・秋分にお墓参りや先祖供養を行うようになったと言われています。これは本来の仏教にはない日本独自の風習だそうです。昔から先祖崇拝や自然の豊作に感謝してきた日本らしい文化が影響している気がしますね。

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があります。これは単に気候について言っているのではなく、彼岸の頃は、迷い煩悩に惑わされている人間が悟りの世界と通じる時でもあるということを表しているそうです。暑さ寒さやそれに伴うさまざまな辛さも、このころには和らいで楽になるよ、という励ましの意味がこめられているそうです。なんだか優しい気持ちになる言葉だと思います。

 

【啓蟄】

第七候 3月5日~3月9日 「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」

第八候 3月10日~3月14日 「桃始笑(ももはじめてさく)」

第九候 3月15日~3月19日 「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」・・・

 

【春分】

第十候 3月20日~3月24日 「雀始巣(すずめはじめてすくう)」

第十一候 3月25日~3月29日 「桜始開(さくらはじめてひらく)」

第十二候 3月30日~4月3日 「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」・・・

 

今後もこのページでは「24節気72候」について随時紹介していきたいと思っています。風情季節感ある感性をお伝えできますように。


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